ヘッジファンドでの資産運用を検討しているけど、ヘッジファンドのリスクが気になるという方は多いと思います。
投資信託などの一般的な商品とはいったいどこが違うのでしょうか?
投資先として魅力的なヘッジファンドについて、今回はリスクの部分について解説していきます。
資産運用の世界でリスクというとリターンの振れ幅の事を指しますが、そういわれてもイメージし辛いですよね。
今回は損失が発生する危険性という様な一般的にイメージされる意味合いで使っていきたいと思います。
リスクとリターンとは
リスクは悪くない
まずお伝えしたいのが「リスク=悪いもの」ではありません。
資産運用にはリスクがつきものであり、むしろ場合によってはリスクがあった方が良いです。
そして、リスクとリターンはセットで考える必要があります。なぜなら、多少のリスクがあったとしてもそれを上回るリターンが見込めるのであれば積極的に投資していくべきだからです。
金融商品ごとのリスク・リターン
それでは、私達が目にする金融商品のリスクやリターンはどうなっているのでしょうか?
それぞれの金融商品のリスクとリターンを知ることで投資すべき商品なのか、してはいけない商品なのかが分かりますよね。
もちろん同じ金融商品の中でも個別の商品によって差異はありますが、大まかにまとめると次のようになります。
リスク | リターン | おすすめ度 | 備考 | |
ヘッジファンド | ★ | ★★★ | ◎ | リターン大 |
株式 | ★★★ | ★★★ | △ | 素人には難しい |
投資信託 | ★ | ★ | △ | 小額運用向き |
不動産 | ★★★ | ★ | × | ローンリスク大 |
保険 | ★★ | ★ | × | リターン小 |
リスクとリターンのバランスでいくとヘッジファンドが一番優秀です。ヘッジファンドにももちろんリスクはありますが、それを上回るリターンが期待できます。
株式はリターンも大きいのですがリスクも大きく玄人向けです。初心者の方が挑戦すると大損する可能性が高いです。
投資信託はリスクもリターンも共に小さめなので、悪くはないのですが小額運用向きだと思います。
不動産はローンを負う割にリターンが小さいですし、保険も極端に資金を拘束されますがリターンはほぼないです。
そして、ヘッジファンドであれば様々なリスクにも対処することができます。ヘッジファンドに投資する上でどんなリスクがあるのか具体的に見ていきましょう。
元本を棄損するリスク
損失が発生する可能性
まずは、元本を棄損するリスクです。ヘッジファンドは当然元本保証ではありません。
運用が上手くいけば利益が出ますが、投資対象の株式や債券などが値下がりすれば損失が出ます。
損失の状況によっては元本割れを起こすこともありますので、運用し始めたけれど結局損したまま解約した、なんてこともありえます。
取るべきリスク
元本を上回って利益が出る可能性があるのですから、元本を棄損する可能性があるのも当然です。
そもそも預金や国債といった一部の商品を除けば、ほぼすべての金融商品で元本を棄損する可能性があります。
元本を棄損するというリスクは、心配するようなリスクではありません。
投資手法のリスク
ヘッジファンドだからできる投資手法
世の中には「ヘッジファンドはハイリスクハイリターンだ」という人もいます。
なぜなら、ヘッジファンドではレバレッジや空売りなど様々な投資手法が使えるからです。
「レバレッジ」
借入を行うことで自分持っている金額以上の大きな取引ができる。上手くいけば大きな利益が出るが、失敗した時の損失も大きい。
「空売り」
株式を先に売ってから後で買い戻す投資手法。価格が下がった時に利益が出るので相場が下落局面でも利益を出すことができる。
ヘッジファンドはどんな相場でも利益を追求する
確かにレバレッジをかけすぎて破たんしたヘッジファンドも存在します。
ですが、一概にヘッジファンドがハイリスクという訳ではありません。むしろヘッジファンドのヘッジとはリスクをさけることを意味しており、どんな相場でも利益を追求するというのがヘッジファンドの特徴です。
ヘッジファンドは選べる投資手法が多いだけであって、ヘッジファンドだから特段リスクが高いという訳ではありません。
流動性リスク
換金できないリスク
流動性リスクとは、現金化するのに時間がかかるというリスクです。
例えば、上場株や投資信託であればインターネットで簡単に売買することができますが、それ以外の金融商品では時間がかかることがほとんどです。
数日なのか1年なのか、それは商品や状況によって様々ですが、すぐに現金化できないということはリスクになります。
病気にかかってしまって多額の入院費が必要だ、コロナショックで経営が傾いた、事故にあい車を買い替える必要がある、そういった時に金融商品を現金化できずに困ってしまう可能性があるのです。
ヘッジファンドのロックアップ期間
ヘッジファンドでは一般的にロックアップ期間が設定されています。
短いところで3ヶ月、長いところだと3年ほどになります。この期間の間は解約することができません。他にもファンドによっては解約に対して細かい条件を付けている所もあります。
ヘッジファンドでは大きなリターンが見込めますので、流動性リスクはあっても問題ありません。
ですが、できるだけロックアップ期間が短いヘッジファンドを選ぶのがおすすめです。
流動性リスクを鑑みると出来るだけ出金しやすいヘッジファンドがおすすめです。
為替リスク
海外投資について回る為替リスク
海外の投資をする際に現地通貨で投資を行いますが、為替相場は常に変動します。そのため、投資対象だけでなく為替相場の変動の影響も受けるのが為替リスクです。
例えばアメリカ株に投資するとき米ドルで投資しますよね。
株価の変動もありますがそれに加えて円とドルの為替相場の影響も受けてしまいますよ、というのが為替リスクです。
為替はコントロールできない
為替は国の通貨同士の相対価値の変動になりますので、誰もコントロールできず予測も難しいです。
為替リスクは海外の金融商品に投資するなら必ずついて回る話です。ヘッジファンドだろうと投資信託だろうと変わりません。
為替リスクは取るべきリスクとは一概には言えないと思います。運の要素が大きくなるのが嫌だという方は、国内に投資するヘッジファンドを選びましょう。
詐欺のリスク
詐欺ファンドに要注意
真面目に資産運用してくれるファンドマネージャーもたくさんいらっしゃるのですが、悪いことをする人たちも一定数います。
投資家としては、マジメなファンドか詐欺ファンドかを見分けられるようにならなければいけません。
大切な資産を守るために
詐欺ファンドが存在するのは事実ですが、しっかり見分ければ問題ありません。
詐欺のパターンというのは大体決まっていますので過度に恐れる必要はありません。
詐欺を見分ける3つのポイントはこちらです。
①利回りがプラスしかない
②高配当をうたっている
③利回りを約束している
①これまで見てきた通り、リスクが0の投資はありえません。どんな投資でもマイナスになってしまうタイミングは必ずあります。「平均でプラス」は良いですが「いつもプラスの成績」はだめです。
②高配当をうたっているファンドには注意しましょう。詐欺の場合、配当だけして資産運用は全くしていないケースが多いです。高配当に飛びつくと痛い目を見ることになります。
③どんな優秀なヘッジファンドでもリターンがいくらになるかまではコントロールできません。そのため、投資家への利回りも約束できません。利回りを約束しているファンドがあるなら、そもそも資産運用などしていない可能性が高いので注意して下さい。
まとめ
ヘッジファンドにはリスクはもちろんありますが、リターンも大きくリスクとリターンのバランスがとても優れた金融商品となっています。
さらに、ヘッジファンドの中でもより詳細にファンド選びをする事でリスクはさらに減らすことができます。
リスクを抑えて大きなリターンを得たい
効率よく資産を増やしていきたい
1000万円~のまとまった資金を運用したい
こういった方はぜひヘッジファンドでの資産運用を検討してみて下さい。