こんにちは、恵です!
最近では、街中や山手線の中でも広告を見るようになった投資会社、エクシア合同会社。(旧名は”エクシアジャパン”)
2018年頃から急激に投資家の数を増やし、2020年10月時点で300億円以上の資金を運用しているようです。
日本のヘッジファンド通として一度は話を聞いておきたいと思い実際に営業を受けてきましたので、本日は営業で語られた内容をもとにエクシアジャパンへ投資すべきなのか、「良い点」及び「危険な点」を解説していきたいと思います!
エクシアジャパンの詳細についてネットの色々な情報を見てみると、自分の目で直接確かめずにネットにもともと落ちている情報を繋ぎ合わせただけの解説が多いようですが、これは褒められたものではありません。
投資先を検討する際は、一度直接会って生身の営業を受け、気になっている点を率直に質問していくことが本当に大切です。
金融商品は、リアル商品と違い実態がないため、自分の肌感覚を頼りにする必要があるからです。
今回、私が直接営業を受け、元証券マンの知見を生かして色々な質問をぶつけてきた所、実際に各種ネット記事/ブログ記事の情報とは違う説明をいくつも受けることになりました。
リアリティという意味では内容の濃いものになっていると思います。
エクシア合同会社のオフィス
エクシア合同会社のオフィスは、東京駅の八重洲口から徒歩2分ほどの場所にある丸の内トラストタワー本館の、20階です。
少し見にくいですが、こちらの写真の真ん中の建物ですね。都内一等地にある非常に立派なオフィスビルです。
入り口にはこのようにトラストタワー・メインの表記があります。八重洲口を出てすぐの大通り(外堀通り)沿いですが、少しだけ東京駅側に入ります。
エントランスで受付をします。
この際、氏名、職業、訪問先などをシートに書き1階受付のスタッフに手渡します。写真がちゃんと撮れていませんね…(笑)
エレベーターで1階から20階へ上がり、エクシアの本社に到着です。
実はここ、丸の内トラストタワー内のサーブコープというレンタルオフィスなんです。色々な会社がこの中に入っており、部屋単位で敷地を借りて仕事をしています。
参考:丸の内トラストタワーサーブコープ写真より
部屋は20-30ほどあるようでしたが、エクシア合同会社とその関係会社でその内10個ほどをレンタルしているとのことでした。
エクシアの営業方法
エクシアの営業では、紙の資料などを用いずアイパッド上の説明のみで全てが完結しました。
また、アイパッド上で表示される内容も、基本的にはエクシアの公式ホームページと同様のものとなっており、「投資手法」などに関する専門的な説明は全くありません。
営業で受けた内容は、ポイントとしては以下の内容でした。
- エクシア合同会社のビジネスモデル
- エクシア合同会社への出資は具体的にどのような契約か
- エクシア合同会社の実績
- エクシア合同会社への出資に関わる事務手続き
エクシア合同会社のビジネスモデル
さて、エクシア合同会社はどのような運用を行っているのでしょうか?
エクシアは運用会社ではない?
まず最初に驚いたのが、一番最初に営業担当の方から出た「弊社は運用会社ではありません」というセリフです。
どういうことなのかと思い聞いてみると、エクシア合同会社は様々な関係会社に貸付や出資を行って収益を上げ、その利益を投資家に分配しているだけであり、顧客の資産を預かってトレーディングを行っているわけではない、とのことなのです。
「FXで運用しているとネットの記事で読んだのですが…」と質問をしてみると、
「ネットにそのようなことが書かれている記事があるようですが、その理解は正しくなく、FX取引をしているのはあくまでエクシア合同会社の関係会社の一つです。」
とのこと。
では、エクシア合同会社はどのような会社に出資・貸付をしている?
では、どのような会社に出資・貸付を行っているのかということを詳しく聞いてみると、その点についてはあまり詳細な説明はなく、「あくまで様々な会社である」という回答に留まりました。
ただ、一つ「具体例」として挙げて頂けたのが、株式会社LastRootsという会社への出資です。
これは、仮想通貨の取引所である「c0ban取引所」を運営する会社です。
参考:cOban取引所公式HP
調べてみたところ、実際に2020年10月30日にプレスリリースが出されており、この株式会社LastRootsへの出資は実際に行われていることが確認できます。
仮想通貨の取引所の経営は、FXでのトレーディングといったビジネスとは全く毛色が違いリアルビジネスを地道に運営していく活動になります。
つまり、エクシア合同会社に出資するというのは、このような様々な関係会社への出資/貸付業務に自分の資金をベットするということであり、エクシア合同会社を無条件で応援するという意味合いが強いのです。
エクシア合同会社への出資は具体的にどのような契約か
エクシア合同会社と投資家が締結する契約
では投資家がエクシア合同会社に出資するとなった場合に、どのような契約となるのでしょうか?
これは、「合同会社の社員権」を投資家が購入するという契約になります。
社員権と聞くと何か「社員になるのか?」と思いそうですが、合同会社における「社員権」とは株式会社における「株」と同じものです。
要は、エクシア合同会社の株主になる、ということですね。そしてエクシアが出した利益に準じて配当額を決め、投資家の”エクシア株”のようなものの価値が上がっていくという仕組みです。
契約も社員権を保有します、ということを結ぶだけなのでシンプルです。
エクシア合同会社に出資する際の手数料
エクシア合同会社に出資する際、手数料の類はかからないそうです。
通常の投資ファンドであれば、出資時の手数料と、出資している間毎年引かれる手数料が存在しますので、その点は非常に良いですね!
エクシア合同会社への出資で得た利益をどのように確認するか
エクシア合同会社では、毎月、持分がどのように増えているかが記された連絡が来るそうです。
エクシアのビジネスにおける詳細は残念ながら記載されていませんが、エクシアの分配によりそれぞれの投資家の社員権の価値が上がっていくことが報告書によって確認できます。
エクシア合同会社への出資で得た利益をどのように受け取るか
毎月、自分の出資分の変動に関する報告をもらうことはできますが、配当という形で毎月受け取る事はできず、分配によって増えた分は毎月どんどんと前月分に積み重なっていくというそうです。
投資家が利益を得るのは、自己の投資分を解約したタイミング。引き出して現金化したタイミングのみになるみたいです。
解約の旨を伝えると、その翌々月に振り込みが行われるとの事でした。
投資家の出金要望が殺到すると、手持ちの現金で対応できなくなるため、毎月、一定額で出金を打ち切るというシステムにしているそうです。
引き出したいタイミングが他の多くの投資家とかぶると、早い者勝ちになってしまうみたいなので注意が必要ですね。
特に、エクシア合同会社の経営が傾いてきたタイミングでは多くの投資家が資金を引き上げようとすると予想されます。
エクシア合同会社の実績
エクシア合同会社の実績表
実際にエクシア合同会社へ出資した場合、投資家の資金はどのように増えてきたのでしょうか?
実は営業の際、実績値の記載された資料やデータをもらうことができるか確認したのですが「渡す事はできない。」と言われてしまいました。
営業中も、担当者の手元のアイパッドで、軽く実績を見せてもらいましたが、「月平均でマイナスになった事はない」という説明だけ終えると、サッと次のスライドに移ってしまったのが印象的です。
ログとして残っていた実績をまとめると、このようになります。
※ 同社は過去に公式HPに実績の数字を記載していたのですが、今は見れなくなってしまっています。
さて、実績としては、「物凄い」の一言につきます。この規模でこの収益性を安定させている企業は、なかなかないでしょう。
この数字がそのまま事実だとすれば、投資先としては極めて魅力的であると言えます。
エクシア合同会社の収益について少し気になる点
気になる点1:そもそもなぜ個人投資家から資金を調達しているのか?
さて、ここからは少しだけ専門的な意見を入れさせて下さい。
実績があまりにも素晴らしいので、気になった点としては、なぜ小口の個人投資家から(手数料も取らずに)純粋に資金を集めているのかという点です。
エクシア合同会社の立場になってみれば、社員権を販売して多くの投資家に利益を吐き出してしまう(分配してしまう)よりも、様々な借り入れをして(金利0~1%程度で)現行のビジネスを行った方が、遥かに大きく利益を残すことが出来ます。
特に、エクシアの事業のボラティリティの低さ(=安定性)は驚異的とも言えるので、貸したいと思う銀行や企業が多数存在するはずです。
気になる点2:なぜこれほど素晴らしい実績が出ているのに、投資家に対して投資先に関する最低限の情報共有がないのか
こちらも、かなり気になりますね。
疑っているような書き方になってしまい恐縮なのですが、各種許認可も取得しながらこれだけ素晴らしいビジネスをされているのであれば、
最低限、どこに投資していてそれぞれがどの程度の利益を上げているという報告があっても良いように思います。
投資家としても、利回りが良いのは大変結構なことですが、「実際に何がうまく行っているのか分からない」というのは非常に気持ちが悪いと思います。
実際にどのような運用をしているのかを知ることで投資家自身の安心感や納得感が高まりますし、解約や継続の判断材料にもなります。
エクシア合同会社への出資に関わる事務手続き
実際にエクシア合同会社に出資する場合の手続きについては、全て電子化されており、PCか携帯で操作可能ということでした。
面談を受けた後に送られてくる「申し込みフォーム」というページに入り、10分ほど入力作業を行えば完了です。
あとは、振り込みを行うことで、出資が完了となります。
まとめ ーエクシア合同会社はこんな人におすすめー
以上、今回実際に営業を受けた恵が、エクシアの実態を徹底解説しました。参考になったでしょうか?
エクシアの良い点と気になる点をまとめると、以下のようになります。
・高い利回りと、安定性
・手数料が無料である点
・手続きの容易さ
・事業内容自体の不透明さ
・出金要望が殺到すると、自分の資金を引き出せないリスク
色々と会社として不透明な部分がありますが、それでも強烈に高い利回りを追求したい!という方は投資を検討してみても良いかもしれません。